NOTEBOOK

No.288

自探索者などの壁打ち・脳内雑談メモ、日記などです

四季送り げんみ❌
 呟き。雲平の許せないことのひとつは、人間が命の選別をする、価値をつけ裁定する、不都合な本心や汚さ、煩わしさを大義名分で隠して執行する。そういうのかなって。
 人間らしさではある。人間しか持たないエゴは善悪を定義するし、生み出した罪で他者を裁定し処罰する。
 感情であり安全確保を兼ねた生存戦略。罪は人から生じる。悪性によってだけではない。善性が生む罪もある。
 人間社会が成立するためには、罪、悪、処断されるべき人間は必要不可欠だし、人間の中にはそうありたいと望む者もいる。生命の多様性と言えるかもしれない。しかし、多様性によって生じた歪みは、そうでない人間をも悪にする。
 果ての無い螺旋。いつかは人間は人間によって破滅する。それを個人や一集団(罪人どもと一括する場合もあるだろう)に責を押し付け、大衆は責任を負わず、或いは分散による希薄化を図るだろう。
 別に雲平が責任逃れしたいわけじゃない。
 ただ彼が知覚する世界は悪意まみれで、悪意の中で呼吸している。祝さんたちに与えられた/間で生じたほんの少し内側に残る灯火を掻き消されないようにしながら。
 世界に何されたって、自分の思う誠実だけは貫かねばならない。「僕はあいつらみたいにはならない」「誠実も本物も無かった。世界が僕に優しさを与えたことはない。だからって僕がしない道理は無いし、同じになんかなってやらない」。

 雲平が他者個人の死を、苦痛を、望むことはない。そうしたときに、同じことが我が身に降り掛かるのを覚悟しているから。
 ヨスガに対してですら、二度と生きてはならないと思いながら、自分が来世を望まれている以上、望まれている仮定の上でなら了承せざるを得ない。
 裏を返せばさらなる転生は容認しないのだけど。お前も僕も命になってはいけない存在だった。
畳む

#四季送り #呟き